Key sector: 石油・ガス

オーストラリアの石油・ガス産業には過去10年間に総額2000億豪ドル以上の設備投資が行われてきました。最近では世界最大の液化天然ガス(LNG)輸出国となり、世界エネルギー市場の主要国としてオーストラリアは注目を集めています。

オーストラリア北部のダーウィンはLNG輸出の主要拠点として頭角を現し、コノコフィリップス社が操業するダーウィンLNGプラントに加え、最近では総額340億米ドルのイクシスLNGプロジェクトが始まりました。これにより、ダーウィンは3基のLNGトレインの本拠地となり、またティモール海にある世界初の浮遊LNGプラットフォーム、プレリュードFLNGプロジェクトのサービスおよび物資供給拠点としての役割も果たしています。

石油・ガス産業における事業拡大の機会に恵まれたダーウィンは、今後も引き続きオーストラリアとその戦略パートナーであるアジア諸国のエネルギーの安全保障に重要な役割を果たしていきます。

なぜ北部準州に投資?

LNG ship in harbourダーウィンにはその石油・ガス産業の育成に向けてプラス要因となる多くの戦略的利点があります。世界クラスの港があり、急速に伸びているアジア各地の成長市場にも近いダーウィンには、石油・ガス産業の成長に一役買いたいと考える、教育と高度な訓練を受けた多くの人材が住んでいます。なかでも将来性がもっともあると考えられるのが未開発のオンショアおよびオフショアの油田とガス田です。

ダーウィンのLNGプラントにはダーウィン沖合、ティモール海にあるガス埋蔵地からガスが送られています。海底に眠る未開発の確認埋蔵量が30兆立方フィート(Tcf)にのぼるため、既存LNGプラントの操業延長や拡大はただちに利用できる現実的な事業機会です。また、ダーウィン港開発地域内にも、新規のLNGプラントの建設をはじめ工業開発に利用できるグリーンフィールドの開発用地があります。

こうした事業機会のなかでも最大なものは、探査が進んでいない北部準州の陸上シェール資源かもしれません。アメリカにシェール資源革命をもたらした同国の膨大なシェールガス埋蔵地域(資源プレイ)と比較されるビータルー盆地には、多層にわたる石油埋蔵地域内に非在来型天然ガスを有するシェール層が25,000 平方キロメートル以上にわたって広がっていると予想されています。これまでの探査活動によれば、一つのシェール層だけで少なくとも500Tcfの「P50ガス原始埋蔵量」があることが示されています。

この新しいガス埋蔵地帯の埋蔵量を検証するためにさらなる探査活動が予定されており、これがLNGの輸出拡大やガスを基盤とする新規のガス処理事業や製造業への投資を正当化する根拠を提供し、国内の東部沿岸市場の産業顧客や消費者へのガス供給が実現する可能性があります。

2030年までに北部準州(NT)がワールドクラスのガス産出・製造・サービス拠点となるという準州政府のビジョンは、NTガス戦略と次の5つのポイントに基づいた実現計画に基づいて実行されています。

  • ダーウィンを世界規模のLNG拠点に拡大
  • 北部準州のサービスおよび物資調達産業の育成
  • ガスを基盤とする製造業の確立
  • 準州内の研究、革新、訓練における能力の育成
  • オーストラリアのエネルギー安全保障に貢献
Offshore installation

事業機会

北部準州の石油・ガス産業の継続的発展に向け、ただちに利用できる事業機会には次のものがあります。

  • 次のような下流事業を対象としたダーウィン港の新規石油化学区域:
    • コンデンセート精製
    • エタンベースの石油化学製品の生産
    • メタンベースの製品の製造(メタノール、アンモニア、硝酸アンモニウム、準州内のリン鉱物を利用した尿素やその他の肥料)
    • エネルギーを大量に消費する産業
    • 急成長中の水素エネルギー産業
  • 陸上ガス田開発向けのサプライチェーンサービスと物資調達事業を支えるインフラ開発
  • 北部準州政府の陸上石油鉱区リリース制度による石油探査の機会
  • 確認済みながら未開発の海底ガス田の開発
  • オンショアの探査可能地域を多数有する中小規模の石油探査企業に対する投資。買収や資本提携、合弁事業、ファームイン契約など

限りない未来

北部準州政府は引き続き、LNGの輸出と国内ガス供給の増大、ガスを基盤とした製造業の誘致、関連するサービスやサプライチェーンの能力拡大により、ガス関連事業の拠点としてダーウィンの開発、育成、多様化を進めていきます。